ギャッベ GABBEH

ギャッベ絨毯とは

『ギャッベ』とは古くからイラン南西部ザクロス山脈一帯に住む遊牧民「カシュガイ族」によって織られる「毛足の長い絨毯」のことを呼びます。朝夕の寒暖差が激しい遊牧生活の環境では、調湿効果に優れ、保温力の高い羊毛の絨毯は快適に暮らすための生活必需品でした。古来より受け継がれる伝統的な製法は、自分たちの育てた羊の毛から糸を紡ぎ、自生する草木で色を染め、手織りで仕立てます。作り手の想いや願いをモチーフにこめて、様々な大きさ、形、色柄に仕上げていき、どれも一点もので、2つとして同じデザインの存在しない絨毯が出来上がります。2012年にユネスコ無形文化遺産に登録されたことで世界中に拡がり、自然で素朴な風合いがアートとしても注目されています。

「トライブ＝部族」という言葉が由来。主にペルシャ地方部族によって織られた手織りの絨毯です。織られる地方（バルーチ、トルクメン、クルド、ハメダン、ヤラメetc...）によって異なり、それぞれにユニークな図柄が多い。大胆かつ緻密なデザインは、現地の壮大な大地で生きるトライブならではの表現力です。深い朱色が特徴のバルーチ、欧米でも人気が高く幾何学模様が主流の絨毯。上質なウールで織られしなやかで軽い。モダン、アンティーク様々な家具との相性も良くヨーロッパのインテリア雑誌でもよく登場しています。